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モノトラックとステレオトラック [オーディオ]
前回の記事で、ステレオの音楽ファイルをシーケンスに編集した後 L/R に振り分け、という操作を行いましたが、これはステレオ音声を "モノトラック" に編集したから必要になった操作でした。Media Composer | First にはステレオのオーディオトラックもあり、最初からそれを使うと、同じことが簡単にできます。
Media Composer | First では編集するファイルを、リンクかインポートしてから使います。これは映像ファイルでも音声ファイルでも同じ。リンクの場合は、OS上の任意のフォルダにある元ファイルを直接映像・音声ファイルとして使えるようにします。インポートの場合は必要に応じてフォーマット変換し、Avid MediaFiles フォルダ内にコピーを置いてからそれを使います。
音声ファイルをモノトラックとして使うか、ステレオトラックとして使うかは設定で決まります。
ソースブラウザで "リンク" をクリックして選択し、歯車ボタンをクリック。
または、プロジェクトウインドウ>"設定" ボタンをクリック>Link をダブルクリック。
いずれもリンク設定が開くので、"マルチチャンネルオーディオ" のところで "編集" ボタンをクリック。
A1 A2 の下の ○ ○ ボタンをクリックして緑に。
音声ファイルのトラックが 3以上あり、奇数トラックを L に、偶数とラックを R に振り分ける場合は、必要に応じて A3 A4 以降も緑にします。
ソースブラウザでリンクする音楽ファイルを選択し、"リンク" ボタンをクリック。
(注意)
このとき、"リンク" ボタンをクリックせずに Enter キーを押すと、リンクは実行されますが、"マルチチャンネルオーディオ" 設定が反映されないことがありました。これ、バグだと思うんですが、モノでリンクしたあとに設定を変更してステレオでリンクしようとしても、設定の変更が反映されませんでした。"リンク" ボタンをクリックしてリンクすると常に期待どおりの動きをしました。う~ん、キーボード使いが好きな身としては、ちょっとつらい。
ビンに "オーディオの、リンクされたマスタークリップ" が表示され、
それをダブルクリックしてソースモニタに入れると、タイムラインのトラックセレクターパネルのソース側に、ステレオクリップのオーディオトラックが表示されました。スピーカーアイコンの形がそれを表してます。
ソースブラウザで "インポート" をクリックして選択し、歯車ボタンをクリック。
または、プロジェクトウインドウ>"設定" ボタンをクリック>Import をダブルクリック。
いずれも "インポート設定" が開くので、"オーディオ" タブ>"マルチチャンネルオーディオ" のところで "編集" ボタンをクリック。
A1 A2 の下の ○ ○ ボタンをクリックして緑に。
音声ファイルのトラックが 3以上あり、奇数トラックを L に、偶数とラックを R に振り分ける場合は、必要に応じて A3 A4 以降も緑にします。
ソースブラウザでインポートする音楽ファイルを選択し、"インポート" ボタンをクリックするか Enter キーを押します。(インポートの場合はキーボードでも問題ないようです)
ビンに "オーディオのマスタークリップ" が表示され、
それをダブルクリックしてソースモニタに入れると、タイムラインのトラックセレクターパネルのソース側に、ステレオクリップのオーディオトラックが表示されました。スピーカーアイコンの形がそれを表してます。
ステレオトラックを編集
A5 に編集してみます。いつもの編集手順でOK。
①トラックセレクターパネルの、レコード側の A3 A4 をクリックしてオフに。(全トラックオフ)
②タイムラインの青い線を先頭に。
③ソースモニタの音楽ファイルの再生位置が先頭にあることを確認。
④"上書き" ボタンをクリック。
②タイムラインの青い線を先頭に。
③ソースモニタの音楽ファイルの再生位置が先頭にあることを確認。
④"上書き" ボタンをクリック。
A5 がステレオトラックになりました。1つのトラックに波形が2本あるのがわかります。
オーディオミキサーを開くと、ちゃんと L/R に振り分けられていました。
タイムラインにステレオトラックを追加する
意識的にステレオトラックを追加するには、"タイムライン" メニュー>"新規">"オーディオトラック">"ステレオ" を順にクリックします。
または、 Ctrl キーと Shift キーを押しながら U キーを押します。
ソロ、ミュート、パン [オーディオ]
現在のシーケンス。
A3、A4 に編集した音楽を聴いていて、あれっと思ったことがありました。A3、A4 の音楽を短くしようとした時のことです。
最初に、本題とは関係ないですが、トラックセレクターパネルについて。
以前、マウスでドラッグしてトラックセレクターパネルをまとめてオン、オフしましたが、キーボードでもできることがわかりました。
コンポーザーウインドウで、ソース側かレコード側のどっちが選択されていることを確認。
下図は、レコード側のモニタの部分をクリックしてレコード側が選択されている状態。選択されている側は、シャトル領域が明るく表示され、上部中央の時間表示に選択されている側の尺が表示されます。
その状態で Ctrl キーと Shift キーを押しながら A キーを押すと、選択されている側のトラックセレクターパネルが全部オフになります。
同様にソース側のトラックセレクターパネルを全部オフにするには、コンポーザーウインドウでソース側をクリックして選択して、 Ctrl キーと Shift キーを押しながら A キーを押します。
まとめてオンにするには、同じ選択操作をして、 Ctrl キーだけを押しながら A キーを押します。
トラックセレクターパネルを全部オフにして、A3、A4 をドラッグで囲んで、トラックセレクターパネルの A3、A4 だけをオンにしました。
ソロで聴く
ソロとは独奏のこと。Media Composer | First では1つのトラックだけを聴くこと... らしい、けど、複数のトラックを "ソロ" にして、独奏じゃなくて二重奏とか三重奏で聞くこともできる。
トラックセレクターパネルの S の部分がボタンになってます。
ソロにする前に再生してみると、当然ながら L と R から音が出てます。タイムラインウインドウのオーディオメーターが振れてます。
A3 の S ボタンをクリック。 A1 、 A2 、 A4 の M が暗く点灯しました。M はミュート(音を出さない)のこと。これで A3 だけが聴ける状態になりました。
L、R の両方から聴こえてくる。これがあれっと思ったこと。
もともとの音楽はステレオだから、A3はL、A4はRから聴こえるものと思っていた。調べてみると、"センターパン" になっているから、とのこと。有償版の Media Composer にはオーディオ設定というのがあって、そこで "L/R に振り分け" にすれば、奇数トラックの音はL、偶数とラックの音はRから聴こえるようにできるけど、Media Composer | First にはオーディオ設定そのものがございません。で、センターパンなので、1トラックだけ再生させても中央から音が聞こえるように両方のスピーカーから音が出るそうな。
オーディオミキサーでL/R に振り分けます。
オーディオミキサーが開きます。下図はオーディオコントロールやメーターが閉じた状態。三角印をクリックすると、表示が開いたり閉じたりします。
全部開くと、こう。
SとかMのボタンやオーディオトラックの選択状態、オーディオエフェクトの適用状態は、タイムラインのトラックセレクターパネルと連動しています。
左端は "トラックサイドバー" と言って、各トラックを表示するかしないかを決める部分。今回 A1、A2 は触らないので、クリックしてオフにしました。
さらに、"トラックサイドバー" と "エフェクトボタン" の三角印をクリックして非表示にして、ウインドウを小さくしました。画面が狭いので。
組み込んだタブを外に出して独立したウインドウにするには、タブをクリックしてウインドウの外へドラックし、進入禁止マークが出たところでドロップ。
同様に A4 は右へ R100 になるまでぐぐ~っとドラッグ。
または、ダイアルの下の MID をクリックしてオンにして、キーボードで r 1 0 0 Enter と打つと R100 になります。このとき、大文字の R キーを押すとレンダリングになってしまうので、注意。
A3、A4 を L/R に振り分けできました。
を文字にすると、
・ S をクリックするとそのトラックは S になり、他のトラックはミュートされ、 M (暗いオレンジ)になる。
・ M をクリックすると M (明るいオレンジ)になり、そのトラックはミュートされる。
・ M (暗いオレンジ)をクリックすると M (明るいオレンジ)になり、そのトラックはミュートされたまま。
・ S をクリックすると S になり、 S にしたときに M (暗いオレンジ)となったトラックのミュートは解除される。意識的にミュートした M (明るいオレンジ)のトラックのミュートは維持される。
・ M (暗いオレンジ)のトラックの S をクリックすると、そのトラックも S になり、聴こえるトラックが複数になる。
Media Composer | First 8.9.3 にアップグレード [準備]
バージョン 8.9.3 がリリースされました。早速アップグレード。
パっと目についた 8.9.3 の新機能は、2つだけこちらに記録してます。
Media Composer | First 8.9.3 にアップグレード
初めてインストールする場合はこちらでまずアカウント登録。
アップグレードの場合は 8.9.2 のときと同じ。
①まずはアプリケーションマネージャー自体のアップグレード。アップデート をクリック。
"ダウンロードしています" 表示。
ダウンロード完了後、インストール をクリック。"抽出しています" 表示。
インストーラーが立ち上がり、インストール。
②次に Media Composer | First のアップグレード。アップデート をクリック。
"ダウンロードしています" 表示。
ダウンロード完了後、インストール をクリック。
"抽出しています" 表示。
インストーラーが立ち上がった。
③"Install Avid Media Composer First" をクリック。
④"はい" をクリック。
アップグレードが始まりました。まずは必要に応じて関連アプリのアップグレード。
最後にMedia Composer | First のアップグレード。
⑤"はい" で再起動。
⑥必要かどうかわかりませんが、"Cloud Client Services 更新が必要" と言うので、インストール。
8.9.3 になりました。
8.9.2 のアップグレードの記録はこちら。
8.9 のアップグレードの記録はこちら。
8.8.5 で Media Composer を初めて起動したときに、いろいろエラーが出たときの記録はこちら。
起動時の iLok のエラーの対処方法はこちら。
起動時の QuickTime のエラーの対処方法はこちら。
8.9 のアップグレードの記録はこちら。
8.8.5 で Media Composer を初めて起動したときに、いろいろエラーが出たときの記録はこちら。
起動時の iLok のエラーの対処方法はこちら。
起動時の QuickTime のエラーの対処方法はこちら。
コンポーザーモニタのファストメニューが "ツールパレット" と言うボタンになり、動きが良くなりました。
前からできましたが、ドラッグして大きくして、
キーボードのカスタマイズと同じ手順で、コマンドパレットからたくさんボタンを割り当てることができます。
試しにツールパレットに割り当ててみました。
コマンドパレットの "ボタンからボタンに割り付け" をクリックしてオンにした状態で、ボタンをツールパレットの空きボタンへドラッグ&ドロップ。
使ってみます。
①必要に応じてトラックを増やします。
②"リフト/オーバーライド" ボタンをオンに。
③移動するカットをクリックして選択。
④"Move Clip Up" ボタンをクリック。上のトラックに移動しました。
Alt キーを押しながらクリックすると、コピーになります。
いまさら?という機能ですが、うれしいですね。昔の方法よりも簡単。
BGM に合わせて 3D キーフレームをいじった [レイヤードエフェクト]
以前ダウンロードした、音のおまけファイルから BGM を選んで貼りつけます。
Windows の個人フォルダのダウンロードフォルダにダウンロードしていた2つの音のおまけファイルのうち、楽曲のほうの Sound Ideas | 50 Music Tracks の中から選びます。
各ファイルをダブルクリックして Windows Media Player で聞き、ちょっとおどけた曲 Construction-Crew-WAM010101_CartoonComedy.mp3 を使うことにしました。
現在のシーケンス、こうなってます。
音楽ファイルを Media Composer | First で再生
映像ファイルを再生する場合とやり方は同じ。ソースブラウザで曲のファイルがあるフォルダを開きます。
"ホームディレクトリへ移動" ボタン(下図赤丸)をクリックして左の領域に個人フォルダを表示、左の領域でフォルダ名の左の三角印をクリックして下に開き、Download フォルダを同様にして下に開き、Sound_Ideas_A...>Avid-mp3-48k と開いていきます。Avid-mp3-48k フォルダの内容を右に表示。Construction-Crew-WAM010101_CartoonC... が使うファイル。
ソースブラウザの選択が "リンク"(下図黄枠)になっていることも確認。
まずはダブルクリックしてソースモニタに入れ、 スペース キーを押すか、ソースモニタの "PLAY" ボタン(下図赤丸)をクリックして曲を聴き、選択に間違いないか確かめます。
映像がないファイルなので、画面は灰色っぽい黒。
音声クリップの場合は、映像付きクリップとはアイコンが違ってます。(上図黄枠) これは、"オーディオの、リンクされたマスタークリップ" というアイコン。音声ファイルの実体が Media Composer | First の外にある場合のアイコン。ソースブラウザで "リンク" を選択していたので、こうなりました。
"インポート" した場合は、音声ファイルは PCM に変換されて、アビッド MXF OP Atom 形式に包まれ、Avid MediaFiles フォルダ内に置かれます。ビンでは "オーディオのマスタークリップ" というアイコンになります。
映像を編集する場合と同じ。いくつか方法があります。
方法その1:
にょろにょろ編集の場合は、レコードモニタで青い線をクリップの先頭に置き、レコードモニタをクリックして、そのままタイムラインのシーケンスの A2 トラックの下あたりにドラッグすると、
A3 、 A4 トラックが出現します。
マウスクリックしたまま Ctrl キーを押しながら、 A3 、 A4 トラックの先頭へドラッグし、シーケンスの頭にくっつけてドロップ。
音声トラックがA3とA4に編集できました。
方法その2:
バシっと編集する場合は、トラックセレクターパネルでソース側の A1 、 A2 をレコード側の A3 、 A4 に接続してそれらのトラックのみオンにし、レコード側の A1 、 A2 、 V1 ~ V4 がオフの状態で、レコードモニタの青い線とタイムラインの青い線を先頭に置いて、 V キーか B キー、または "スプライスイン" ボタンか "上書き" ボタンをクリックして編集します。
BGM に合わせて 3D キーフレームを変更
再生してみると、最初のタイトルのところ、文字がくるくる上へ飛び出していく部分に、ちょうど音楽のピチカートの部分が合わせられそうです。
ピチカートの部分にイン、アウト点を打ってみました。
ピチカートの始まりは文字の回転の始まりと合ってるけど、ピチカートの終わりにまだ文字が残っています。
"エフェクト編集" ワークスペースを開き、エフェクトエディタでキーフレームグラフの表示位置ダイアルを右にドラッグし、くるくる回転のキーフレームを真ん中に表示して、
"Hスケールバー" を右へドラッグして変更するキーフレームを触りやすいようにします。
使っているパラメータは "回転" と "位置"。最後のキーフレーム(文字が画面から飛び出たところ)を少し手前のアウト点のフレームあたりに移動したい。"位置" のキーフレームはいいけど "回転" はたくさんキーフレームが打ってあり、全部のキーフレームを同じ比率で短くする(左へ移動する)必要がある。これは大変。
"回転" のキーフレームは5フレ毎に文字を180度回転させながら打ちました。よく考えると、-720から
540までリニアに回転しているので、両端以外のキーフレームがなくても回転するはず。
YとZも0で変わってない。
なので、間の5つのキーフレームは不要と判断。削除します。
エフェクトエディタの "回転" の三角印を5つ、 Shift キーを押しながらクリックして複数選択(下図黄枠)。すると、レコードモニタのキーフレームは3つがピンク(下図赤枠)になりました。
これは、ピンクになった3つのキーフレームは "回転" のパラメータしか持っていないので、それを削除するとキーフレームそのものが消えるけど、残りの2つは灰色で "回転" のパラメータを消しても他のパラメータにキーフレームがあるため、レコードモニタのキーフレームは消えない、ということでしょう
Delete キーを押すと、こうなりました。なるほど。
"回転" と "位置" 以外のキーフレームは不要なので、打ってあったとしても不要なもの。残りの2つも消します。
エフェクトエディタの一番上の "3D Matte Key" の行にある2つのキーフレームを Shift キーを押しながらクリックして複数選択(下図黄枠)し、 Delete キーを押して削除。
うまくいきました。再生してみると、文字は前と同じように、くるくる回転して画面の外に出て行きました。
もしかして前の操作にはかなりムダがあった?
ムダその1:
"回転" のキーフレームを消した後、残った2つのキーフレームは "位置"、"回転" 以外のものなので、消す必要はなかったのでは...
ムダその2:
そもそも単純に、レコードモニタ側で5つのキーフレームを消せば良かったのでは...
文字が画面を飛び出したところのキーフレームを、アウト点でマークしたフレーム 00;59;38;22 に移動します。
レコードモニタでキーフレームの三角印▲をクリックしてピンクの三角印▲にして、 Alt キーを押しながら、キーフレームを左に移動して、フレーム 00;59;38;22 に合わせました。
文字がくるくる上へ飛び出していく部分に音楽のピチカートの部分を合わせることができました!
Media Composer | First 8.9.2 にアップグレード [準備]
バージョン 8.9.2 がリリースされたようです。Application Manager から "新しいバージョンがあります" バルーンが表示されていました。
今回はまったく問題なくアップグレードできました。
Media Composer | First 8.9.2 にアップグレード
初めてインストールする場合はこちらでまずアカウント登録。その記事の "インストール" の項の "うわさのエラー" は 8.9 で治ってました。次の 8.9.1 では、エラーは出ませんが、"Avid Editor Suite のインストール" をクリックして、いくら待ってもインストールが始まらない、という問題がありました。Windows 7 と Windows 10 の両方のノートパソコンで試しましたが、両方同じでした。その時の記録はこちら。
①アプリケーションマネージャーの "アプリ" ページで新しいバージョンを確認、アップデート をクリック。
"ダウンロードしています" 表示。
②ダウンロード完了後、インストール をクリック。
"抽出しています" 表示。
インストーラーが立ち上がった。
③"Install Avid Media Composer First" をクリック。
④"はい" をクリック。
アップグレードが始まりました。まずは必要に応じて関連アプリのアップグレード。
最後にMedia Composer | First のアップグレード。
⑤"はい" で再起動。
再起動後、8.9.2 になりました。
8.9 のアップグレードの記録はこちら。
8.8.5 で Media Composer を初めて起動したときに、いろいろエラーが出たときの記録はこちら。
起動時の iLok のエラーの対処方法はこちら。
起動時の QuickTime のエラーの対処方法はこちら。
8.8.5 で Media Composer を初めて起動したときに、いろいろエラーが出たときの記録はこちら。
起動時の iLok のエラーの対処方法はこちら。
起動時の QuickTime のエラーの対処方法はこちら。
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